【補装具】短下肢装具で履けるよう
- 文雄 富澤
- 11月20日
- 読了時間: 2分

嫁っちの新しい靴がついに完成しました。
短下肢装具つけても履けちゃう
嫁っちは平成7年に交通事故で脊髄損傷を負い、右下肢に麻痺が残っています。これまで長い間、装具無し生活で私の作った靴でなんとか生活していましたが、
数年前に息子(義肢装具士)が製作した短下肢装具を使うようになってから、歩行の安定性が格段に向上し、今ではかなりの距離をスタスタ歩けるほどになりました。
また、身体への負担も軽減しました。

以前にも、装具をつけた状態でも履ける靴はありました。以前に私が作った靴や、
市販の靴を改造したものなど、いろいろ試してきましたが、やはり装具に合わせて作ったも
のではなかったため、どうしても 「合っているようで合っていない」部分が
残っていました。
そこで今回は、新しい装具をつけた状態を前提に、最初から一足まるごと製作
することにしました。
point1
患足側は、装具をつけたままスムーズに脱ぎ履きできるよう、両サイドにファスナーを設
け、履き口が大きくぱかっと開く構造にしています。靴底も装具の形状に合わせ、足裏が
自然に収まるよう調整しました。

point2
健足側は患足よりサイズが小さいため、左右でかなり差があります。今回はそれを踏まえ、
くるぶし周りまでしっかり固定できるハイカットデザインとし、足首折れを防止する構造に
しています。

また、靴底は歩行しやすいローリング形状に仕上げ、つま先での蹴り出しが自然に行える
よう工夫しています。
いつもの散歩コースは三ノ宮〜長田の約5キロ。装具と靴が身体にフィットすれば、もっと
楽に歩けるようになるはずです。特にこれまでの改造靴では、患足側をかばうために健足側
へ負担がかかっていたのでは、と気になっていました。今回の新しい靴で、その負担が少し
でも軽減されれば嬉しいです。
近いうちに、新しい靴でゆっくりお散歩してみるつもりです。
下肢に障害がある場合、短下肢装具は欠かせない存在ですが、装具をつけたまま無理なく履
ける靴はまだまだ選択肢が少ないのが現状です。合わない靴を無理に使っていると、健足側
に負担が蓄積し、良い方の足まで不調を招いてしまうことがあり、とても怖いところです。
だからこそ、今回のように本人の身体に合わせた靴づくりは本当に大切だと感じています。








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